・スキャルピングFXをする時の分析方法やルールを持ちたい方
・1分足チャートを使いFXの勝率を上げたい方
本記事のテーマ
1分足スキャルピングで勝つためのインジケータとは?
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
1分足を使った短期のスキャルピングは上手くいけば短時間でも大きな額を稼ぐことができる手法ですが、その方法を間違えるとトータルでは負け込むことも多い手法になります。
1分足スキャルピングのポイントは長期の相場観をつかむことです。ダウ理論の基本となりますが、小さな時間足のトレンドが大きな時間足のトレンドを形成しているため、長期足を見ることで短期の動きも読めてきます。

1分足チャートを上手に使ってスキャルの勝率をあげよう!
ただし、小さな時間足でも買いと売りの駆け引きが行われ、新たなトレンドを作るスタートとなるので短期足の動向も注視する必要があります。
そこで今回は、長期足と短期足を使い分けた「1分足のスキャルピングのコツ」についてご紹介します。
1分足と1時間足がスキャルピングの基本
1分足チャートに上位足を組み合わせる
長期足チャートの方がより大きなトレンドを表しているので、当然ながら、1分足より大きい足を見るようにしましょう。具体的に1分足のスキャルピングをする場合は「1分足チャート」と「1時間足チャート」を観察することをオススメしています。
長期足の方向に動きやすいなら「もっと長い足チャートを見れば良いのではないか?」と思われるかもしれませんが、長すぎる足は参考になりません。
1分足スキャルピングではせいぜい3~20pips程度の利幅を狙うトレードなので、上位足としては1時間足がベストな組み合わせだと思っています。

1分足だけではトレンドの方向性や強さを読み取ることはできない
典型的なマルチタイムフレーム分析と言えますが、私の場合は秒スキャでは1時間足に絞って分析をしています。
マルチタイムフレーム分析とは?
1分足と1時間足で見えるエントリーポイント
1分足スキャルピングの場合、1時間足と1分足の両方がエントリーチャンスを迎えた場合にポジションを持ちます。
その手順は次の通りです。
①1時間足でトレンドの方向を確認する
まずは、1時間足で大きなトレンド方向をつかみ、ロング・ショートのどちらのポジションを持つのかを決定します。ここでは、1分足の動きは考慮しません。
つまり1時間足で、ダウ理論やライントレードで「トレンドを把握」し、大まかな方向をとらえる段階です。
②1時間足で大まかなエントリー機会を見つける
トレードする方向を決めたら、次はエントリーポイントを探りましょう。この段階では「1時間足」で大体のエントリーポイントを見つけます。根拠は、その時々で合理性があれば何でも構いません。
レンジブレイクでも良いですし、押し目買い・戻り売りも有効です。人によってはレンジ中の逆張りも候補に入るかもしれません。
例えば、下記のような1時間足チャートでは、上方向のレンジブレイクが期待できるので、ブレイクしたタイミングで買いポジションを保有したい場面です。
③1分足で正確なエントリーポイントを見極める
1時間足で大まかな位置を見つけた後で1分足で正確なエントリーポイントを割り出します。
1時間足による情報だけでもトレードできないことはありませんが、スキャルピングの場合は丁寧に1分足でタイミングを測ってエントリーします。
1時間足を参考に感覚的な判断すると、トレンドの強さなどをつかみ切れずに、10数pipsのズレが生じる可能性もあるので、1分足での分析と決断が重要になります。

経験を重ねることで1分足でのトレード収益も上がってくる!
以上が1分足でスキャルピングをする時の手順です。
1分足スキャルピングの注意点
1分足と1時間足は別の分析手法を使う
ここまでご覧いただいた方はご理解いただけたかと思いますが、1時間足で大まかなトレンド方向を見定めて1分足で正確なエントリーポイントを割り出す際には、それぞれで別の分析手法を使いましょう。
1分足と1時間足で同じ分析手法を使うと同じ目線での判断となるので精度が落ちてしまいます。チャートの形状によって、その場面ごとに合理性がある2つの手法で判断することで確実性が上がるというわけです。

1分足と1時間足で分析手法を使い分けられる能力が大切!
1時間足でトレンドをつかむ場合も、1分足で正確なエントリーポイントを探す方法も、その場に適した合理的な手法であれば何でも構いません。下記でその判断基準となる主な例を挙げます。
1分足チャートでエントリー判断する方法
プライスアクション
プライスアクションとは、ローソク足の形状や組み合わせでエントリーチャンスを判断する手法です。
「ひげや実体の長さ」や「隣り合うローソク足の関係性」などから法則性が生まれることで、チャートの次の動きを読み取ることができます。
何気なく並ぶローソク足にも「ピンバー」や「リバーサル」といったプライスアクションの名称が付けられ、1分足チャートの中にも多くのエントリーポイントを示す情報が隠れています。

勝てるスキャルパーになるためには、プライスアクションをすべて覚えよう!
チャートパターン
チャートパターンとは線形チャートが作る形状のことを指し、それぞれのチャートパターンごとに「次のトレンド方向」を示す機能を持ちます。
このチャートパターンをスキャルピングに活かすには、プライスアクションと同様に、まずはチャートパターンを頭に入れて、チャートパターンが生まれたことに気づく能力が必要になります。
<代表的なチャートパターン>

世界中のトレーダーがチャートパターンに注目することで、節目を抜けるとさらに強いトレンドが生まれる!
レンジブレイク
レンジ内でトレードした人は損失を最小限に抑えようとするのでレンジ付近に損切りを置く傾向を利用したトレード手法です。
出現頻度は低いが、このパターンにハマれば収益を上げやすいエントリーポイントです。
押し目買い
トレンドが一時的に戻った時、再びトレンド方向へ順行しようとしたところを捉える手法です。
移動平均線のゴールデンクロス・デッドクロス
ゴールデンクロスは、移動平均線の下からローソク足が登り、レートが移動平均線の上に来た時にロングで入る手法です。(デッドクロスの場合上下逆に考えて下さい)
移動平均線よりも上ということは、勝ち組よりも負け組の方が多いと考えられ、彼らの損切りによってレートが上がるだろうと考えた理論です。
移動平均線とデッドクロスはパーフェクトオーダーと呼ばれる確実性の高いチャートパターンがあります。1分足スキャルピング以外でも使え、FX初心者でも稼ぎやすいチャートパターンなのでおすすめです。
長期足でエントリーの合理性を判断する方法
ここまでの手順通りにトレードしていきます。まずは、1時間足でエントリーチャンスを見つけましょう。
以下の画像では、下へレンジブレイクしそうなので、トレードする方向はショートに決定します。
これにより、ショートでエントリーすれば良いことがわかりました。次は、大体のエントリーポイントを探りましょう。
この画像の場合、ブレイク寸前を狙うので、以下の点がエントリーポイント候補です。
このままエントリーもできますが、もう少し勝率を上げたり、出来るだけ多くpips数を稼ぐために1分足を使いましょう。
1分足の場合、上の画像で丸を付けた部分が次のようなFXチャートになっています。
このチャートの中でエントリーチャンスを探して正確なエントリーポイントを見つけます。
こちらの画像でもレンジブレイクが狙えそうなので、1分足でブレイクした時がエントリーポイントです。
少し時が進んで1分足が下にブレイクしたので、ショートでエントリーしましょう。
以上が、1時間足でトレンド感や大まかな流れをつかみ、1分足でエントリーをする流れです。
1分足スキャルピングが狙いやすい時間帯と通貨ペア
スキャルピングを効率的に行うためには、自分がトレードする通貨ペアのボラティリティが高い時間帯を把握しておくことが大切です。
1分足スキャルピングが狙いやすい時間帯
ボラティリティが高くなる時間帯は日本時間の夕方以降で、三大市場のうちロンドン市場やニューヨーク市場がオープンしている時間帯です。
※日本時間午後4時~午後6時 (ロンドン市場のメイン時間)
※日本時間午後9時~翌午前1時 (NY市場のメイン時間)
ボラティリティが高く1分足でスキャルピングが狙いやすい時間帯はロンドン時間やニューヨーク時間の前半です。
特に日本時間の午後9時~翌午前1時には、NY市場とロンドン市場のオープン時間が重なり、多くのトレーダーが参戦して値動きが大きくなる傾向があります。
1分足スキャルピングが狙いやすい通貨ペア
1分足スキャルピングが狙いやすい通貨ペアはボラティリティが高い通貨ペアです。
上記で説明した時間帯は通貨ペア全般でボラティリティが高くなる傾向がありますが、特に値動きが大きくなる主要通貨ペアを紹介します。
以下が、各マーケット時間帯ごとに1分足スキャルで狙いたい通貨ペアです。
ロンドン時間でボラが高い通貨ペア
・ポンドドル(GBP/USD)
・ユーロ円(EUR/JPY)
・ポンド円(GBP/ JPY)
・ユーロポンド(EUR/GBP)
※ロンドン時間:日本時間 午後4時~午後6時

ロンドン時間はユーロやポンドを含む通貨ペアのボラが高くなる傾向に
NY時間でボラが高い通貨ペア
・ユーロドル(EUR/USD)
・ポンドドル(GBp/USD)
・豪ドル米ドル(AUD/USD)
※NY時間:日本時間 午後9時~翌午前1時

米ドルを中心にボラティリティが大きくなる。米ドル主導で動くことも多いため、ドルインデックス(DYX)もチェック!
1分足スキャルピングで負ける人の理由
過剰なエントリー&ポジションを保有してしまう
FXでは資金コントロールが非常に大切です。1分足スキャルピングではポジションは必然的に大きくなるため、確実性の低いエントリーは命取りとなります。
ポジポジ病と呼ばれる「ポジションを保有していないとモヤモヤするタイプ」はスキャルピングには向いていない方です。むしろ、1分足スキャルピングではポジションを持つべきタイミングをじっくりと待つことが重要になります。

スキャルも「待つことが仕事」なのに誤解されている。。
また大きなトレンドに乗れた場合にやりがちな失敗はピラミティング手法で過剰にポジションを保有しすぎることです。
一度利益を確認したトレンドなので、その後の追加ポジションで損失が発生すると損切りに躊躇が生まれ損失の拡大につながります。

1分足スキャルピングで欲張ってしまうと大怪我するのね。。
コツコツドカンで負ける
1分足スキャルは他のトレード手法に比べて小さな値幅を取っていくことになります。そのため、損切りのタイミングが遅れると、利益に対して損失が大きくなってしまいます。
コツコツドカンの状態になると、トータルで利益を出すことが難しくなります。1分足スキャルでコツコツドカンを避けるためには、徹底した損切りを行うことが大切です。
スプレッドのコストに負ける
スキャルピングは一日のうちに何度も取引を行うトレード手法です。それだけに、トレードごとにかかるコストであるスプレッドの負担が大きくなりがちです。
1分足スキャルピングであっても、ある程度は獲得pipsを大きくしなければスプレッドのコストに負けてしまうでしょう。

トレンドに乗ったら「できるだけ利益を伸ばす勇気」も必要
ボラティリティが高く、リスクリワード比を大きく設定できる相場環境でトレードする必要があります。
逆張りを狙ってしまう
1分足スキャルでよくある失敗が逆張りを狙ってしまうということです。大きく相場が動いた時のリバウンドを狙う逆張りエントリーは魅力的ですが危険も高いことを覚えておきましょう。
トレンドが発生しているときの逆張りは、トレンドの波に巻き込まれて大きな損失を出してしまう可能性があるため危険な手法です。
逆張りエントリーはコツコツドカンになりやすい手法であるため、一時的に勝てても、長期的に勝ち続けるのは難しいでしょう。

1分足スキャルでは明確なトレンド転換を確認するまで勝負しない!
経済指標などのファンダメンタルズの影響を受ける
1分足スキャルピングでよくある失敗パターンとして、ファンダメンタルズの影響を受けて損失を出してしまうということが挙げられます。
経済指標の発表など相場を左右しそうな要因をチェックせずにポジションを持つと失敗します。

経済指標の発表でそれまでのトレンドは全部リセットされるのね。。
経済指標の発表、要人の発言、地政学的リスクなどによって、為替相場は大きく変動します。相場が変動するリスクを管理するため、こまめにストップ注文を入れることが必要です。
5分足スキャルピングとの違い
スキャルピングには、5分足チャートを使う5分足スキャル、1分足チャートを使う1分足スキャルがあります。
両者の違いを把握してもらうため、5分足スキャルと比較して1分足にはどのようなメリットやデメリットがあるのか紹介します。
1分足スキャルピングのメリット
メリット①為替変動リスクが小さくなる
1分足スキャルは5分足スキャルに比べて小さな変動を狙うことになります。そのためポジションの保有時間も必然的に短くなることで為替変動リスクが小さくて済みます。
メリット②短時間で利益が稼げる
1分足スキャルはより細かな値幅を獲得していく手法です。そのため短時間で勝負が決まり、コツコツと利益を上げる技術が身につけば潜在的に大きな利益を獲得できる可能性を秘めています。
5分足スキャルと比べたときのデメリット
デメリット①ダマシが多くテクニカル分析が機能しにくい
短期のトレードほどダマシが多くテクニカル分析が機能しにくくなります。1分足で見ていると、短期的なノイズに騙されてしまうことが多くなります。
デメリット②瞬発力が求められる
5分足スキャルに比べると瞬発力が要ります。エントリーの判断、利確、損切りの判断を瞬時に行わなければなりません。1分足スキャで利益を積み重ねていくためにはある種の才能が求められると言えるでしょう。
5分チャートも参考にしよう
1分足のチャートでは不規則な値動きまで捉えてしまうため、相場の方向性を掴みにくくなります。そこで1分足スキャルを行う場合でも、1分足チャートだけでなく5分足チャートも使用することをおすすめします。
1分足で相場の方向が分からなくても、5分足チャートを参考にすることで、上昇相場なのか下落相場なのか、それともレンジ相場なのか判断しやすくなります。
<1分足チャートで確認した下落相場>
チャートのように1分足で把握しにくい相場全体の流れが、5分足では把握しやすくなっています。
<5分足チャートで確認した下落相場>
5分足チャートも表示させれば、1分足スキャルの精度がアップすることが期待できます。
まとめ:1分足スキャルピングは単純作業
今回は、私がいつも行なっている長期足を利用した1分足スキャルピングをご紹介させてもらいました。
私のスキャルピングは、1時間足で①トレンドをつかみ、②収益チャンスを見つけ、1分足で③エントリーするというこの単純な作業の繰り返しです。

ある意味で退屈なこの作業を継続できるかが鍵!
トレードスタイルは人それぞれだと思いますが、短期トレードをする際に一度、参考にしてもらえると幸いです。
なお、1分足と5分足ではスキャルピングの戦略や少し違ってきます。余裕を持ったスキャルをしたい方は下記の5分足スキャルピングの記事をご覧ください。