・サイクル理論の周期やローソク足の数え方を知りたい
・サイクル理論を活用した具体的なトレード手法を知りたい
本記事のテーマ
サイクル理論のローソク足の数え方とスキャルでの活用
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
相場はある一定の法則にしたがって動いています。その法則を見つけることが可能なのがサイクル理論で、使い方を覚えれば役立つ場面が多くあります。
比較的長い時間のトレードに向いてるサイクル理論ですが、間違った使い方をすると勝てないどころか大きく損してしまうことも考えられます。
そこで今回はサイクル理論の基礎知識から使い方、またスキャルピングでのトレード手法まで詳しく解説していきます。
サイクル理論とは
FXの相場は上昇と下降を繰り返しながら相場を形成してます。その周期のことを相場サイクルと呼びますが、繰り返されるサイクルに対して法則性を見出して、取引に活用できるようにしたものがサイクル理論です。
また、サイクル理論には「1つのサイクルを決めるときは安値から安値を結ぶ」という定義が存在するため、チャートの形が必ず高値(天井)を経由して山のような形になるという特徴があることを覚えておきましょう。
一定の周期で安値をつけることをサイクルボトムと呼び、その1つの山が1つの相場サイクルとなります。

安値同士を結び、それを1つの周期として考えよう!
1つのサイクルには、1日以内の短期的なものから1年以上の長期的なものまでありますが、サイクルの種類は、周期の長さによって分類することができます。
<サイクル理論の周期>
周期 | |
1dayサイクル | 1日 |
4Hサイクル | 5日~8日程度 |
トレーディングサイクル | 10日~18日程度 |
メジャーサイクル | 20日~35日 |
プライマリーサイクル | 18~30週 |
季節サイクル(中間サイクル) | 12~20か月 |
長期サイクル | 40~100か月 |

サイクルの種類は計7種類。中でも「プライマリー」「メジャー」「4H」の使用頻度が高い!
サイクル理論はトレードスタイルに合わせて使用するため、どれでも使えるというわけではありません。
基本的には短期トレードであれば短い周期、長期トレードであれば長い周期を使用するのがベストなので覚えておきましょう。
サイクル理論の周期の数え方
サイクル理論の周期はローソク足で数えます。ただサイクルの種類によって、時間足が変わってくるので、覚えておきましょう。
周期の数え方(一例)
- 1dayサイクル=5分足<50本~100本前後>
- 4Hサイクル=4時間足<60~80本前後>
- メジャーサイクル=日足<35~45本前後>
- プライマリーサイクル=週足<15~21本前後>

サイクルの長さと時間足の長さは比例します。またサイクルが周期に当てはまる確率は80%と言われてます
〇〇サイクルは、「○○足で○本」といったように、周期ごとに用いるローソク足の長さ、ローソク足と本数を、自分の感覚で良いので把握しておきましょう。
サイクル理論の2つのタイプ
ライトトランスレーション
ライトトランスレーションは、1つ目の安値よりも高い位置で2つ目の安値を付けてサイクルが終了するパターンの名称です。
ライトトランスレーションのときは上昇期間が長いため、相場全体で上昇傾向が見られることが多くなります。そのため、ロングでのエントリーに優位性があると言えるでしょう。
チャートでサイクル全体の形状をチェックすると、山が右寄りになっていることが分かります。ライトトランスレーションのライトとは右(right)を意味しています。
レフトトランスレーション
レフトトランスレーションは、1つ目の安値よりも低い位置で2つ目の安値を付けてサイクルが終了するパターンの名称です。
レフトトランスレーションのときは下落期間が長いため、相場全体で下落傾向が見られることが多くなります。そのため、ショートでのエントリーに優位性があると言えます。
チャートでサイクル全体の形状をチェックすると、山が左寄りになっていることが分かります。レフトトランスレーションのレフトとは左(left)を意味しています。
サイクル理論を使ったFXのエントリー方法
サイクル理論を活用すると「エントリーポイント」「決済ポイント」を見極めやすくなります。
エントリーポイントの見つけ方(例)
- 5分足で安値を結び、1dayサイクルを見つける
- サイクルの山の偏りでライトorレフトの判断をする
- ライトorレフトの確認後、次の安値でエントリーする

サイクルが確認できれば安値を予測することはたやすい!
上記はスキャルピングのように短期でトレードするときの例です。トレードスタイルによって周期やサイクルは変わってくるので覚えておきましょう。
決済ポイントの見つけ方はエントリー後にサイクルが続くのかを判断するだけです。ライトであれば右肩上がり、レフトであれば右肩下がりになるので、山の形が崩れた段階で決済をしましょう。
<ライトトランスレーションの場合>
安値を見つけたら、ライトかレフトか判断をする必要がありますが、ローソク足20本以内に安値を付けなければライトトランスレーションになる可能性が高いため、ロングでエントリーしましょう。
<レフトトランスレーションの場合>
まずは安値を見つけ、ローソク足20本以内に高値を付けるのかチェックします。20本以内に高値を付けたことを確認できればレフトトランスレーションになる可能性が高いです。
ただし、高値を付けた後、すぐに高値更新する場合もあります。そのため高値を更新せずに下落が継続することを確認してからショートでエントリーしましょう。
デイトレとスキャルピングでのサイクル理論活用
デイトレードは15分足や30分足を使用する
デイトレードでサイクル理論を活用するときは、1dayサイクルで15分足か30分足を使うのがお勧めです。
デイトレードでも基本的な使い方は同じです。安値を付けてサイクルがスタートしたことを確認できたら、ローソク足を数えていきましょう。
ローソク足20本以内に安値を付けなければ、ライトトランスレーションになると判断できるため、ロングでエントリーを行います。高値を付けたところで決済すれば利益を得ることができます。
スキャルピングは1分足や5分足を使用する
スキャルピングでサイクル理論を活用するときは、1dayサイクルで1分足か5分足を使うことをお勧めします。スキャルピングでも基本的な使い方は同じです。
安値を付けたところからローソク足の本数を数えていきます。20本以内に高値を付けたことが確認し、高値を更新しなければレフトトランスレーションになると判断できます。
ショートでエントリーすれば利益を得ることができます。もっとも小さなサイクルを利用するため、長くても30分以内で決済してしましょう。
サイクル理論と相性の良いFX分析手法
サイクル理論は正確に見極めることができれば80%の確率で予測通りにチャートが動きます。しかし、安値と安値の位置を正確に予測することは難しいので、相性良いテクニカル手法と組み合わせて精度を上げる必要があります。
サイクル理論と相性の良い手法
- フィボナッチリトレースメント
- エリオット波動
- RSI

トレードスタイルや使いやすさを重視して選ぶのがベスト!
今回はフィボナッチリトレースメントと組み合わせてみます。手順はサイクルの中で安値から高値がはっきりとした位置に、フィボナッチリトレースメントを当てはめます。
サイクル理論の高値を見つけたらショートでエントリーを行いましょう。高値はローソク足の数から予測します。高値でエントリーできなくても、下落し始めたことを確認できたらエントリーします。
フィボナッチリトレースメントの各値を確認しながら、反発する場所を探します。チャートでは、38.2付近で反発が見られています。やや弱い反発ですが、ここが利益確定ポイントであると判断することができます。
エリオット波動の使い方は下記で詳しく解説しています。
RSIの使い方は下記で詳しく解説しています。
サイクル理論でFXをする時の注意点
他の手法と組み合わせて精度を上げる以外にも、サイクル理論を使用するにあたって注意したほうが良いこともあります。
サイクル理論の注意点
- 大きなサイクル分析する
- サイクルの中に複数のサイクルが存在する

サイクル理論でトレードするとき広い視野を持つことが大切!
サイクル理論はメインの時間足がライトでも、上位足がレフトであった場合、起点としている位置を割り込む可能性があります。そのため、通常のトレードと同じように、上位足のサイクルを参考にしながら判断しなければなりません。
またサイクルの中には短い周期のサイクルが2つ以上存在します。1つの周期の中に2つの短いサイクルを見つけられなければ、起点が間違っているので注意しましょう。

一番短い周期のサイクルで取引するときは大きなサイクルの中に含まれてるかで判断しよう!