・FXでストキャスティクスを活用したい方
・ストキャスティクスで稼ぐ精度を高めたい方
本記事のテーマ
ストキャスティクスの正しい使い方
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届けします>
ストキャスティクスは主に逆張りのタイミングを見計らうのに使用されています。シンプルなので使いやすいように感じますが、「設定方法によってエントリーポイントが変わる」「単体では精度が低い」といったデメリットもあります。
そのため、ストキャスティクスの特徴を知らないまま使用すると大きな損失を出す可能性もあるでしょう。
そこで今回は無駄な損失を防げるように、ストキャスティクスの基礎知識や使い方、ストキャスティクスでスキャルピングFXを行う方法ついても詳しく紹介します。
ストキャスティクスとは?
逆張り狙いが得意なインジケーター
ストキャスティクスとは相場の変化を数値化して「売られ過ぎ」「買われ過ぎ」を判断できるテクニカル手法のことです。
ストキャスティクスの数値について
- 0~20%=売られ過ぎ
- 80%~100%=買われ過ぎ

ストキャスティクスは見た目での判断がしやすい!
「買われすぎ」のサインが出ていれば、下落する可能性が高くなり、「売られすぎ」のサインが出ていれば、上昇する可能性が高くなるためストキャスティクスは「逆張り」のタイミングを見極めるのに適しています。
しかし、ストキャスティクスはシンプルで使いやすいというメリットがある分、ストキャスティクス単体では精度が低いため、安定した利益を上げるのは難しいと言えるでしょう。
取引の精度を上げるには「RSI」「ボリンジャーバンド」など、逆張りのタイミングを見極められるインジケーターと組み合わせて使用することをお勧めします。
RSIとボリンジャーバンドの使い方については下記で詳しく紹介しています。
ストキャスティクスの計算式
ストキャスティクス「%K」「%D」「Slow%D」と3種類のラインがあり、単独もしくはこれらを組み合わせることによって売買サインが出現します。
計算式を知らなくても、ストキャスティクスを使いこなすことはできます。ただ知っていても損することはないので念のため、記載しておきます。
ストキャスティクスの計算式
- %Kの計算式=(直近の終値-設定期間の安値)÷(設定期間の高値-安値)
- %Dの計算式=%Kの設定期間における平均値
- Slow %D=%Dの設定期間における平均値
為替レートに対する反応は「%K」が最も早く、「%K」の平均値を取る「%D」が2番目、「%D」の平均値を取る「Slow %D」が最後となります。チャート上で見ると、変化が細かく早い順番に「%K>%D>Slow %D」となっていることが確認できます。
FXでのストキャスティクスの使い方
買いシグナル
%Kが20%以下の安値圏にあるときは売られ過ぎと判断できますが、その状態で、%Kが%Dを下から上に抜けたら、買いシグナルと判断することができます。
*「水色=%K」「赤色=%D」

「20%以下」「%Kが%Dを突き抜ける」が同時に起きることが絶対条件です。
20%以下になることはよくありますが、%Kが突き抜ける瞬間は少ないので、見逃さないように注意しましょう。
売りシグナル
%Kが80%以上の高値圏にあるときは買われ過ぎですが、その状態で、%Kが%Dを上から下に抜けたら、売りシグナルと判断することができます。
*「水色=%K」「赤色=%D」
%Kが80%以上の高値圏にあり、なおかつ%Kが%Dを上から下に抜けていることが分かりますが、この状態が売りシグナルなので、覚えておきましょう。
ストキャステイクスとRSIの違い&使い分け方
ストキャスティクスとRSIは共に「買われすぎ」「売られすぎ」を判断するときに使用しますが、大きな違いはラインの本数です。
ストキャスティクスとRSIのライン数
- ストキャスティクス=2本
- RSI=1本
<ストキャスティクス>
<RSI>
RSIでは1本のラインで買われすぎのゾーンと売られすぎのゾーンを判断し、売買ポイントを見極めます。一方でストキャスティクスは、2本のラインを用いて判断を行います。
ストキャスティクスもRSI同様に、買われすぎや売られすぎを判断することができますが、2本のラインがクロスしたポイントで明確な買いシグナルや売りシグナルが発生するのが大きな特徴と言えるでしょう。
スローストキャスティクスで精度を高める
ストキャスティクスには「ファスト」「スロー」の2種類があります。
ファストとスローについて
- ファストストキャスティクス=「%K」と「%D」を使用
- スローストキャスティクス=「%Kもしくは%D」と「Slow%D」を使用
「ファスト」はエントリーポイントの見極めに使いやすいメリットがある一方で、レートの変化に対する感度が高すぎて、%Kと%Dがクロスしやすいためダマシに合いやすいというデメリットがあります。その問題点を克服するためには%KとSlow%Dのみ、もしくは%DとSlow%Dのみを使うスローストキャスティクスが有効になります。
<ファストストキャスティクス>
<スローストキャスティクス>

たしかに「ファスト」のほうが感度が高いせいか、エントリーポイントが多くなってるね……
「ファスト」は2本のライン同士がクロスしたところでエントリーしたものの、すぐにラインの位置関係がもとに戻ってしまい、予想通りの方向に動かない場合が多いです。そのため、相場の流れによってはトレンドに巻き込まれて、大きな損失を出す可能性もあるので注意しましょう。
決済のタイミングはダイバージェンスで判断する
ダイバージェンスが発生したら、トレンドが弱まっていると判断できるため、決済についてはダイバージェンスで判断することをお勧めします。
ダイバージェンスとは

ストキャスティクスとダイバージェンスを組み合わせることで、より高い精度で決済のタイミングを見極め可能!
ストキャスティクスでダイバージェンスが確認できれば根拠が2つになるため、高確率で転換することが予想されます。決済のタイミングとしては最良なので、見逃さないように注意しましょう。
ダイバージェンスの使い方についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
FXスキャルピングでの活用法
スキャルピングでストキャスティクスを使うメリット
ストキャスティクスは逆張りで効果を発揮しますが、超短期売買であるスキャルピングであれば、逆行したときのリスクを減ら減らせるといったメリットがあります。

損切りが早いスキャルピングなら大きな損失を防げます!
強いトレンドが形成されたときには、ストキャスティクスは80%以上の「買われすぎ」、あるいは20%以下の「売られすぎ」の状態でどちらかに張り付いてしまいます。
そのような状況で、逆張りしてしまうと含み損が増えるだけですが、スキャルピングであれば早めの決断ができるため、デイトレードやスイングトレードのように損失を出すことはありません。
スキャルピングでの逆張り手法
ストキャスティクスの基本的には逆張りで使用しますので、まずは逆張りでのスキャルピングのやり方について紹介します。
スキャルピングで逆張りする時の注意点

逆張りは転換することが前提だから、トレンド中のエントリーは絶対にNG!
スキャルピングなので、1分足、もしくは5分足のチャートで相場をチェックしましょう。このとき、移動平均線や水平線などを使って判断するとよいでしょう。
レンジ相場であることが確認できたら、ストキャスティクスを使って、エントリーポイントを見つけます。
実際にトレードを行うときは、ズームインしてチャートを見やすくしましょう。そしてレンジ相場であることが確認できたらエントリーの準備を行います。
チャートで買いシグナルや売りシグナルが出たらエントリーしましょう。
スキャルピングでの順張り手法
ストキャスティクスは、レンジ相場の逆張りで使用されることが多い指標ですが、トレンド相場でも使用することができます。
順張りでスキャルピングをする時の手順ですが、まずはトレンド発生を見極めることが大切です。ライントレードの要領でトレンドの方向性を捉えましょう。
トレンドの発生を確認したら、トレンドの方向に沿ってエントリーの用意をします。ローソク足で見ると、ちょうど押し目を作っている箇所で、「%K」が「%D」を下から上に抜けていることが分かります。
弱い押し目では、「%K」が20%以下になることはありませんが、トレンド相場では50%以下であれば、買いでエントリーするのもアリです。
決済のタイミングは「%K」が「%D」を上から下に抜けたポイントで行いましょう。「%K」と「%D」がハッキリとクロスしていなくても、ダイバージェンスが発生していたら決済することをお勧めします。
ライントレードの使い方は下記で詳しく紹介しています。