・ピンバーのFXでの意味や活用方法を知りたい方
・ピンバーと組み合わせるべきテクニカル手法を知りたい方
本記事のテーマ
ピンバーの反転サインで稼ぐ最適なエントリー戦略
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
ピンバーはトレンドの終了または反転を示すサインとして役に立ちます。またチャートを見れば誰でも分かるのでピンバーをエントリーのきっかけとしてる人も多いと言えるでしょう。
ただピンバーには定義があるので正確な形を覚えないと間違ったエントリーをする可能性もありますし、ピンバー単体ではあまり勝てないという事実を知らないと大きな損失を出してしまいます。
そこで今回は「ピンバーを使ってるのに勝てない」という悩みを解決できるように「ピンバーの定義」「ピンバーと他の手法を組み合わせる方法」について詳しく解説していきます。
ピンバーとは?
ピンバーの定義は「実体の3倍以上のひげ」
ピンバー(pinbar)とは、プライスアクションでよく使われるローソクの形状パターンの1つです。

プライスアクションとは、ローソク足の形状によるトレンド転換のサインを把握して、値動きを予測するテクニカル分析のことです。
<ローソク足の名称>
「ひげ部分の長さが実体の約3倍以上あるもの」はすべてピンバーで、一定の方向に続いていたトレンドが転換するポイントに出現する場合が多く、トレンド転換のサインの1つとして見ることができます。
ピンバー とは
<ピンバーとなるひげの条件>
ピンバーの形状と意味
- 陽線(下ひげが長い)=上昇トレンドへの転換を示すサイン
- 陰線(上ひげが長い)=上昇トレンドへの転換を示すサイン
ピンバーをトレンド転換のアラートとする理由は終値がトレンドとは逆方向に大きく動いているからです。ひげの先まで動いたが大きく戻されたという証拠を目で見て判断できることにより、多くの人が一斉に取引をするためトレンドが転換しやすいと言えます。

トレンドとは逆方向の動きが一気に増えないとピンバーは発生しない!
なお、ピンバーをはじめとしたローソク足の形状や組み合わせで相場を予測する方法をプライスアクションと呼びます。
そのスキャルピングでは必須となる「プライスアクションを使用したエントリー手法」は下記のページで詳しく紹介しています。
2本のローソク足(2バーリバーサル)でもピンバーは発生
また2バーリバーサル(Two Bar Reversal)といって1個前のローソク足を見ることで実際にはピンバーの形状ではなくてもピンバーと同等の意味を示すローソク足の形状もあります。
<2バーリバーサルとなるローソク足>


ピンバーの形ではないから「隠れピンバー」とも言われてる
2バーリバーサルは目で判断するのが難しいのでピンバーを使った手法に慣れるまでは通常のピンバーを探すようにしましょう。
またピンバーにも2バーリバーサルにも言えることですが、ピンバー単体でエントリーポイントとして判断するには不十分です。

逆方向の購入が増えたからといってそのまま全員が同じ方向を購入し続けるとは限らないからね…
最終的には大きなトレンドとなる可能性もありますが、「一時的にトレンドの勢いが止まった」との見方もできるので、ピンバーだけではダマシに合う可能性もあります。
デイトレードやスイングトレードなら多少の反転も加味してることが多いですが、スキャルピングの場合は反転する前に損切りまたはロスカットとなってしまうでしょう。
そのためピンバーは単体で使うモノではなく、他のテクニカル手法&インジケータと組み合わせて使用することをお勧めします。エントリーポイントの根拠の1つとしてピンバーを取り入れて通常よりも取引の精度の上げるために使いましょう。
ピンバーを使ったスキャルピングFXのエントリー手法
ピンバーで大きなトレンドは掴めない
通常のFXやスキャルピングはトレンドフォロー(順張り)が基本なので大きな時間足で大まかな値動きの方向を見極めることは重要です。
ただ、この段階ではピンバーは一切関係ありません。ピンバーでトレンドの方向感は掴めません。ピンバーを使ったエントリーを狙う前にまずは大きなトレンドを把握しましょう。
1つの事例ですが、以下のチャートでは1時間足にてエリオット波動3波目とパーフェクトオーダーでトレンドを確認します。
大きな流れから下降トレンドであることが確認できたので売りポジションでトレードを狙うことを決めます。トレンド確認後は1~5分足の時間足に変更しましょう。
<トレンドを確認するときの例>
大まかなトレンドをつかむエリオット波動やパーフェクトオーダーの使い方は下記で紹介しています。
サポレジ「反転」を利用したピンバーエントリー手法
サポレジ(サポートラインとレジスタンスライン)反転を利用したピンバーエントリー手法を紹介します。
サポレジ反転とは
ピンバーはトレンドと逆方向の注文が増えた際に発生するので、反転が起こりうる場面を予測します。
直近の高値に対してローソク足が戻りの動きをしていますが、複数回止められてるので、緑色のゾーンに抵抗帯があると予測できます。このような抵抗帯をレジスタンスラインで確認できたら、エントリーの準備をして待ちます。
抵抗帯付近で反発する上ひげのピンバーが出現したときは、抵抗帯に対する反転のシグナルになるので、上ひげが確定したらエントリーをします。損切りは上ひげの先の付近(赤点線)、利確ポイントは直近の安値付近(青点線)を目安にしましょう。
サポレジ「転換」を利用したピンバーエントリー手法
次に、サポレジ(サポートライン、レジスタンスライン)転換を利用したピンバーエントリー手法を紹介します。
サポレジ転換とは
上昇トレンドのときにはサポートラインとして機能していた水平線(黒線)ですが、下抜け後はレジスタンスラインへと転換されるのでエントリーの準備をします。

上ひげのピンバーの出現に合わせて、水平線がレジスタンスラインとなったら下向きのトレンドの可能性が高まる!
その後レンジスタンスライン付近で、上ひげのピンバーが出現した瞬間をエントリーポイントとします。損切りは上ひげの先の付近(赤点線)、利確ポイントは直近の安値付近(青点線)を目安にしましょう。
なお、サポレジを使ったトレード手法に関する記事をこちらにまとめています。
ピンバーとグランビルの法則を組み合わせるFX手法
グランビルの法則は「移動平均線を軸に4つの買い(売り)ポイントがある」というテクニカル手法ですが、ピンバーと組み合わせたときのエントリー方法を紹介します。
5分足の上昇トレンドが終わりトレンドの開始点から安値を結んだトレンドライン(黒線)をローソク足が下抜けします。下抜けしたローソク足は、グランビルの法則によって移動平均線に引き付けられますが、設置後は再度反発するという性質もあるのでエントリーの準備をします。
上ひげのピンバーにより反発した所をエントリーポイントとします。損切りは上ひげの先の付近(赤点線)、利確ポイントは直近の安値付近(青点線)を目安にしましょう。
グランビルの法則については下記で詳しく解説しています。

ピンバーの出現は「投資家心理が反映された結果」なので、その他のインジケータとの組み合わせの相性もよい!
ピンバーを用いたエントリー時の注意点
ピンバーが確定するまではエントリーをしない
焦っているとピンバーの形になっていないのにエントリーしてしまい、ダマシに合う確率が高くなります。そのためピンバーで使用するときはピンバーが確定したあとにエントリーすることを心掛けましょう。

大きなヒゲが出たとしても確定するまではピンバーではない!
特にスキャルピングの場合はエントリー時に焦ることが多いため、早めにエントリーしてしまいがちですが、ひげが出たとしても終値の位置によってはひげが消える可能性も十分にあります。
「ひげが長い=ピンバー」ではない
ピンバーと呼ばれるのは実体に対してひげの長さが約3倍ローソク足です。チャートを見てるとひげが長いローソク足はたくさんありますが、すべてがピンバーなわけではありません。

取引をしてると自分の都合に合わせてチャートを見てしまうから気を付けないとね…
特にスキャルピングではエントリー回数が増えるため、ピンバーの判断が甘くなると負ける回数も多くなります。
ピンバーは実体に対してひげの長さが約2~3倍と言われてますが、この記事で約3倍と伝え続けたのはピンバーの基準を少しでも高めに設定してもらいたかったからです。
FX初心者の方も見つけやすいピンバーでのエントリーポイントですが、焦らずに適切なシグナル・アラートに反応できるようにしてください。