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マルチタイムフレーム分析(MTF)とは?<FX初心者もすぐに活用できるトレード手法>

マルチタイムフレーム分析(MTF)とは?<FX初心者もすぐに活用できるトレード手法>
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・相場の流れを確かな精度で掴みたい方
・マルチタイムフレーム分析を修得したい方

本記事のテーマ

マルチタイムフレーム分析は相場の認識とエントリーの見極めにオススメ!

<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>

FX初心者の方にオススメしたい分析方法が、マルチタイムフレーム分析(MTF)です。マルチタイムフレーム分析は誰でも手軽に活用でき、相場の環境認識を行ったり、エントリータイミングを掴んだりする際に非常に有効です。

今までマルチタイムフレーム分析を知らなかった初心者トレーダーの方からも、「マルチタイムフレーム分析の考え方を取り入れたら、相場の流れを掴みやすくなった」という声をよく耳にします。

今回はマルチタイムフレーム分析の基礎を紹介した上で、実践的な使い方についてトレード例も交えながら解説していきます。

目次

マルチタイムフレーム分析とは?

マルチタイムフレーム分析は、複数の時間足のチャートを分析して、FXでのエントリーの方向やエントリーのタイミングを決める分析方法です。

マルチ(複合的)・タイム(時間)・フレーム(枠)という言葉を、そのままの意味で捉えるとイメージしやすいでしょう。

マルチタイムフレーム分析で肝になるのは、上位足をチェックすることです。

そのため、自分がトレードに使用するチャートよりも上位足をチェックすることで、エントリーの方向やエントリーのタイミングを決定しやすくなります。

上位足とは?

メインで使用する時間軸のチャートよりも長期の時間軸チャート。上位足に対してメインで使用するチャートは下位足と呼ぶ。

マルチタイムフレーム分析では、必要に応じて1〜2つの上位足を使用する点を覚えておきましょう。

与沢翼さんとマルチタイムフレーム分析

トレーダーの与沢翼さんは、自身のYouTubeチャンネルで「FXではマルチタイムフレーム分析と出来高によるチャート分析を極めた方が良い」と発言しています。

この発言からも分かる通り、マルチタイムフレーム分析は、トレードスタイルや初心者・プロトレーダーに関わらず、非常に有益な分析方法といえるでしょう。

マルチタイムフレーム分析を使うメリット

相場環境を認識しやすくなる

マルチタイムフレーム分析では、複数の時間軸のチャートを確認して、優位性の高いエントリーポイントを探ります。

FX相場には、1時間以内で上下を繰り返す短期的な波、数時間単位で上下を繰り返す波、数日単位で上下を繰り返す中長期的な波まで、さまざまな時間軸の波があります。

複数の時間軸の波を見ることで、1つの時間軸の波を見るだけでは予測できなかった相場の流れを明確に把握できます。環境認識をしやすくなる点が、マルチタイムフレーム分析の大きなメリットといえるでしょう。

環境認識とは?

今、起こっているFX相場の状況やトレンドの大きな流れを把握すること。
スキャルピングFX大辞典_博士指し棒

上位足を見て、相場状況(トレンドの最初・最中・終焉なのか)を把握する!

上位足を見ることでトレンドの性質が分かる

マルチタイムフレーム分析を行うと、下位足(自分がトレードを行う時間軸チャート)におけるトレンドの性質が分かりやすくなります。

例えば、15分足を見てスキャルピングを行ったとします。ここで上位足を見ず、15分足で形成されている上昇トレンドだけを見て、買いエントリーを行ったとしましょう。

もしも、15分足よりも上位足、例えば4時間足や日足で下降トレンドが形成されている場合、下落の波に飲み込まれる可能性が高くなります。つまり、15分足の上昇トレンドは、下落中の一時的な反発であると推測できるのです。

一方、上位足でも上昇トレンドが形成されていれば、15分足チャートで確認できた上昇トレンドは非常に信頼性が高いものと判断できます。

スキャルピングFX大辞典_博士マル

上位足と下位足が同じ方向の時はチャンス!

このように上位足を見ることで、下位足で発生しているトレンドの性質をより正確に確認できるため、マルチタイムフレーム分析は非常に有益といえます。

マルチタイムフレーム分析の実践編

トレードスタイルごとに確認すべき時間足

どの時間足をチェックすれば良いのか分からない場合は、下記を目安にしてみましょう。

下位足 上位足
スキャルピング 1分足・5分足 1時間足・4時間足
デイトレード 5分足・15分足 4時間足・日足
スイングトレード 1時間足・4時間足 日足

マルチタイムフレーム分析には3種類の時間軸をチェックするという考え方もありますが、トレードを成功させるためにチェックすべき時間軸は2種類で十分です。

例えば、スキャルピングを行うのに、1分足や1時間足に加えて、日足までチェックする必要は必ずしもありません。あまり多くの情報を詰め込むと、頭の中を整理しにくくなるため、必要なものだけチェックすれば十分といえます。

スキャルピングFX大辞典_博士OK

初心者トレーダーは2種類のチャートで分析するところから始めてみよう

上位足でエントリーの方向性を決める

マルチタイムフレーム分析は、まず上位足でエントリーの方向性を決めるのが基本です。上位足が上昇トレンドであれば、買いでエントリーを考えましょう。反対に、下位足が下落トレンドであれば、売りでエントリーを考えます。

本来ならスキャルピングの場合、1分足もしくは5分足でトレードを行うのが基本です。しかし、マルチタイムフレーム分析を取り入れる場合は、1時間足もしくは4時間足の流れで売買方向を決めるのが無難です。

長期足でチャートを見ることはマクロ分析と呼ばれます。「今日は上がりやすそう」または「今日は下がりやすそう」とうように、大局観を持つことが重要です。

また、上位足でトレンドが発生していなければ、エントリーを見送ることをオススメします。エントリーのチャンスを広げるためにレンジ相場でトレードする手もありますが、確実性を高めたいのであれば、トレンド相場に絞ってトレードを行った方が良いでしょう。

下位足でエントリーのタイミングを決める

上位足で大きなトレンドを確認した後は、下位足でエントリーのタイミングを探っていきます。

買いでエントリーする場合は、下位足が下落から上昇に転じようとするタイミングを狙います。反対に売りでエントリーを行う場合は、下位足が上昇から下落に転じようとするタイミングを狙いましょう。

イメージとしては、押し目買いや戻り売りを狙っていくイメージです。詳しくは後述しますが、エントリーのタイミングの掴み方には、ライントレードやインジケータの活用など、さまざまなものがあります。

これが正解というものは無いので、自分なりの分析手法を身につけて、マルチタイムフレーム分析の考え方と併せてみましょう。

スキャルピングFX大辞典_博士OK

自分なりの必勝パターンをつくろう!

マルチタイムフレーム分析を使ったトレード例

上位足と同じトレンドでのスキャルピングでの例

まずは上位足で環境認識を行います。ドル円の1時間足で見ると、明らかな上昇トレンドとなっているので、買いエントリーに優位性があることが分かります。

<ドル円 1時間足チャート>

ドル円 1時間足チャートのマルチタイムフレーム分析

買いでエントリーすることを決めた後は、次に下位足となる5分足を見てエントリーのタイミングを探っていきます。

5分足チャート(上の1時間足チャート終盤部分に該当)を開くと、途中までは高値を切下げ安値を更新していることが確認できます。ここでは短期的な下落トレンドが発生しているので、エントリーは待ちましょう。

その後、下落からの反発が徐々に強くなり、下値を切り上げたことを確認してから買いエントリーを行います。

<ドル円 5分足チャート>

ドル円 5分足チャートのマルチタイムフレーム分析

買いのエントリーポイントでは、5分足レベルの下値切上げで短期的なトレンドが上昇に転じたと判断できます。この場合、上位足のトレンドと一致していることから、優位性の高いエントリーポイントといえるでしょう。

下位足で判断するデイトレードでの例

今度はスキャルピングよりも少し時間軸が長い、デイトレードを考えてみます。ユーロドルの4時間足で環境認識をしてみましょう。

今回は明確な下落トレンドとまではいえませんが、下落傾向にあることが確認できるので、売りエントリーを行うことを考えてみます。チャート中央部では、揉み合い相場となっているので、反発点を目安に水平線を引いてみます。

<ユーロドル 4時間足チャート>

ユーロドル 4時間足でのマルチタイムフレーム分析

次に下位足の15分足チャート(4時間足の黄色で囲ったポイントが該当する部分)を確認してみます。水平線を下抜けした後、水平線まで戻ったら売りエントリーを仕掛けていきます。

<ユーロドル 15分足チャート>

ユーロドル 15分足でのマルチタイムフレーム分析

このトレードでは、水平線を下抜けした後、それまでサポートしていた水平線が今度はレジスタンスとして機能するというサポレジ転換の考え方が根底にあります。

インジケータを活用したスキャルピングでの例

マルチタイムフレーム分析を行えば、ダウ理論を意識したり、水平線を利用したりするだけで、エントリーポイントを明確にできるため、トレードを優位に進められます。

ただし、相場環境の認識という点では、インジケータを利用する方が視覚的に分かりやすく、分析を行いやすくなるでしょう。

今回は相場環境の認識として移動平均線を使用します。

マルチタイムフレーム分析で使う移動平均線

・中期移動平均線:25MA(青色)
・長期移動平均線:200MA(緑色)

4時間足のユーロ円で、環境認識を行います。中期移動平均線が長期移動平均線を上抜けするゴールデンクロスが発生しており、その後も位置関係が変わらないことから、上昇トレンドであると判断できます。

<4時間足でゴールデンクロスが発生>

4時間足でゴールデンクロスが発生

次に上のチャートの終盤部分を、5分足で表示させてみます。短期的には揉み合い相場になっていますが、上位足では上昇トレンドであるため、買いにエントリーの優位性があると判断できます。

次にエントリーポイントをMACD(マックディー)で探っていきましょう。MACDラインは赤色ラインで、シグナルラインは縦棒です。

買いシグナルの発生でエントリーを行い、売りシグナルの発生で決済を行っていきます。細かく利益を積み重ねていくイメージをすると良いでしょう。

<5分足チャートでのエントリーポイント>

5分足チャートでのエントリーポイント

また、応用的なトレードとして、ファンダメンタルズ的要因から明らかに買いが優勢という場合、売りシグナルが出ても部分利確にとどめて、一部のポジションを持ったままにしておく手もあります。

このトレード例では、移動平均線とMACDを利用しましたが、これ以外にも一目均衡表やボリンジャーバンド、RSIなど、応用できるものは数多くあります。

スキャルピングFX大辞典_博士OK

マルチタイムフレーム分析では得意なインジケータを使おう

マルチタイムフレーム分析まとめ

マルチタイムフレーム分析の考え方は、相場環境の認識に欠かすことができません。

マルチタイムフレーム分析でまず重要なことは、トレード時に使用するチャートよりも上位の足で相場の流れを認識することです。

その上で、トレードに使用する時間軸のチャート(下位足)でエントリーのタイミングを見計らっていきます。

最後になりますが、勝てるトレーダーは相場の環境認識を必ず行っています。こうしたトレーダーの中には、マルチタイムフレーム分析をハッキリと意識していない人もいますが、色々な時間軸のチャートを切り替えてチェックするなど、似たような分析は必ず行っています。

今までマルチタイムフレーム分析を意識していなかった方は、マルチタイムフレーム分析を意識することで相場の流れを把握しやすくなり、トレード成績向上につながります。

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