・相場が動かない時もスキャルピングFXで稼ぎたい
・レンジ相場で利益をあげるテクニカル分析手法を知りたい
本記事のテーマ
FXのスキャルピングはレンジ相場でこそ活きる
<スキャル歴12年の専業_億トレーダーがお届け>
FXの場合、相場の8割はレンジ相場・残り2割がトレンド相場と言われるほど、一日のほとんどが動きの少ないレンジ相場です。
一般的なFXトレーダーにとって、レンジ相場=「稼せげない待ちの時間帯」になりますが、スキャルパーにとってレンジ相場は「手堅く稼ぎやすい時間帯」になります。
今回は、レンジ相場の概要や、値幅が少ない時でも稼げるエントリー手法を紹介します。
FXでのレンジ相場とは
レンジ相場は一定の値幅内でのみ動く状態
レンジ相場とは、一定の値幅(レンジ)の中で上がったり下がったりを繰り返すなど、方向感のない相場を指します。
ボックス相場・保ち合い相場とも表現され、俗語ではヨコヨコ(相場)とも呼ばれます。
レジスタンスラインとは
サポートラインとは
レンジ相場とトレンド相場しかないので当然といえば当然ですが、レンジ相場はトレンド相場の天井と底にあたる場面で発生しやすく、トレンドの踊り場では長く続くことがよくあります。
つまり、FX相場を動かす機関投資家も常に取引を続けているわけではなく、ほとんどが「相場を監視しているだけ」の状態で、たまにタイミングを見計らって注文をいれています。
つまり、機関投資家が積極的な売買(仕掛け)を行わない時間帯が「レンジ相場になりやすい時間帯」となります。

レンジ相場を避けるのか、狙うのかの戦略をしっかり立てよう
逆に言うと、レンジ相場以外の時はトレンドが起きやすい状況とも言えるので、これらを把握することで効率よく“勝負のしどころ”が見えてくると思います。
レンジになりやすいFX相場の時間帯は?

いつにレンジ相場になりやすいかを知っておくと便利!
各国の市場OPENの前
レンジ相場になりやすいのは、東京市場・ロンドン市場・NY(ニューヨーク)市場がオープンする前の時間帯です。
ただし、ロンドン市場のオープンが近づくと市場は活性化するので、東京市場のオープン前(早朝から9時まで)とロンドン市場のオープン前(12時頃から16時まで)は静かな相場になりがちです。
なお、開場の30分前ごろから取引量が増えるので、早朝〜8時30分と12時〜15時30分がレンジ相場が生まれやすい時間帯と考えておきましょう。
<東京とロンドンの時間帯ごとの特徴>
なお、特に東京時間にレンジ相場が生まれやすい理由は日本人は逆張りトレードが多いからと言われています。
欧米のトレーダーは順張りでトレンドを追うので、方向感の強いトレンド相場が生まれやすいという背景があります。

逆張り好きの日本人が東京時間のレンジ相場を作っている
注目度の高い指標発表の前
FOMCや雇用統計、首脳の会見など注目度の高い発表が控えている日は、世界中の投資家が「様子見」という姿勢を保つためにレンジ相場がよく生まれます。
注目度が高い発表ほど膠着(こうちゃく)状態となりやすく、レンジを抜けずに発表の時間を迎えることも多くあります。
ただしこの場合も、発表が近づくほどに取引量が増え、レンジを抜けて一方向に走る場面もあるため、発表の10~30分前ごろにはレンジ相場が終わるという前提で向き合うべきです。

「指標発表待ち」の状態。情報が漏れている場合は早めにレンジが崩れるから注意しよう!
FXのレンジ相場が稼ぎやすい理由
方向感をつかみやすい相場が多発する
レンジ相場は1日の中で何度も発生し、レンジ相場が生まれやすい時間帯やタイミングもあることをご説明してきましたが、つまりこれは相場の方向感をつかみやすい状況が何度もあるということです。
1日の動きで考えた場合、レンジ相場の上下幅は10〜20pipsほどが平均です。レジスタンスラインに当たって跳ね返ったらショート、サポートラインに当たって跳ね返ったらロングというシンプルな取引で10pipsほどは取れます。
「仮に上下の往復が取れても10pips程度の利益?」と感じる方もいるかもしれませんが、スキャルピングでは十分な値幅です。

シンプルなレンジ相場はスキャルでコツコツ稼ぎやすい
スキャルピングに慣れていない方は「たった10pipis⁉︎」と思うかもしれませんが、10~15pipsでもFXでは十分な稼ぎになります。詳しくは下記の記事をご覧ください。
レンジ相場は必ずブレイクする

相場環境の変化がレンジブレイクのきっかけになるぞ
ブレイク後のトレンドの強さが読みやすい


レンジブレイク時はトレンドが加速しやすい条件がそろっているんだ
FXのレンジ相場を確認するテクニカル手法
現在のチャート状況をレンジ相場だと判断できる方法は4つあります。
移動平均線で確認
レンジ相場に入ると移動平均線は傾きがなく、水平に近いなだらかな曲線となります。また、移動平均線とローソク足が頻繁に交わり合うのも特徴です。
反対にトレンド相場では移動平均線に傾きが見られ、ローソク足と交わることが少なくなります。
さらに、複数の移動平均線を表示させる場合、レンジ相場では短期の移動平均線と長期の移動平均線が頻繁に交わる傾向にあります。
ボリンジャーバンドで確認
ボリンジャーバンドの場合、中心のセンターバンド付近にチャートが収まり、上下のバンドの内側で値動きしていることが分かります。
レンジ相場では+σのバンド付近では売り圧力が強くなり、-σのバンド付近では買い圧力が強くなっています。
一方で、トレンド相場ではローソク足がボリンジャーバンドを沿うように動いていることが分かります。このような現象はバンドウォークと言われ、トレンド発生のシグナルとして知られています。

チャートをパッと見ただけでレンジ相場を判断できるようになろう!
RSIで確認

RSIの使い方
・RSIの30まで下落したり、30以下を維持している=下落トレンド
複数の時間足チャートで確認(マルチタイムフレーム分析)
FXのスキャルピングでは1分足や5分足チャートを使用しますが、レンジ相場でスキャルピングする場合は、1時間足や4時間足といった上位足も確認することが重要です。
上位足で方向感を確認することで、相場状況を俯瞰的に見ることができ、レンジ相場に気づきやすくなります。
以下のように、上位足(4時間足など)のチャートで確認してみると、トレンドが加速している相場と、トレンドの方向感が無い相場を区別することができます。

1分足や5分足だけではFX相場の大局観がつかみにくいんだ
レンジブレイク後のだまし回避法
レンジ相場のブレイク後にだましが起きる理由

大口投資家が相場に与える影響は想像以上に大きいぞ
レンジブレイクのだましを回避する方法


獲得できる利益は少し小さくなるが、期待値はアップするぞ
レンジ相場で稼ぐFXのエントリー手法
期間の長いレンジ相場のブレイク後のエントリー
レンジ相場は必ずブレイクするので、レンジ内で稼ごうと思っている時も常にブレイクすることを想定しておきましょう。
小さなレンジ内の値幅を取ることも有効な手法ですが、それ以上に優位性が高いのがレンジブレイクを狙ってエントリーを行うことです。

レンジブレイクを狙うと高いリスクリワード比を得られるぞ
ブレイク後の値動きの強さは、レンジ相場の長さとも関係があります。レンジ相場が長いほど、勢いよくトレンドを形成する傾向があります。
チャートのように数日間レンジが続いているときは、力を溜めている状態と考えられます。
レンジが長いほど大きな力が溜まっており、いざブレイクしたときに放たれるパワーも大きくなる傾向があるのです。
もちろん、実際のトレードでは、ブレイク後にダマシが発生することがあり、判断が難しいときがあります。ダマシかそうでないかを判断するには、チャートの形状だけでなく、ファンダメンタルズ分析も重要です。

「トレンド相場に移行したキッカケが何なのか」考えることが大事だ
ブレイクのきっかけ(例)
・ロンドン市場がオープンしたから
・機関投資家の仕掛け売り(買い)
スキャルピングの技術として「レンジをブレイクしてトレンドに抜けた場面で大きな値幅を獲得できる力」は重要で、「次のトレンドがどれほど伸びるのかという憶測」は経験を重ねることで正解率が上がってきたと感じています。
レンジ相場が終わった理由が分かると、次のレンジ相場でも「いつ頃にブレイクするか」や「次のトレンド相場がどれほど強いか」などを憶測できるようになるので便利です。
レンジ相場での逆張りエントリー
レンジ相場で逆張りのトレードを行う場合、大前提としてレンジの上限と下限付近を明確にしておく必要があります。
レンジの上限と下限付近は、基本的には水平線を使って見極める手法がおすすめです。
エントリーを行うのはレンジの上限・下限付近です。この付近では、多くのトレーダーが逆張りでのエントリー狙っているため、価格が反転しやすい傾向にあります。
エントリーを行ったら、レンジの少し外にストップ注文を入れておきましょう。
仮にレンジをブレイクした場合、大きな損失を出てしまうので、ストップ注文は絶対に入れておくようにしてください。

ストップ狩りを避けるために、レンジの上限・下限よりも少し外側に注文を入れておこう!