私が「スプレッドが広いXM」でスキャルをする理由

<技術④>ブロック・ブレイク【BB】

高度なスキャルピング技術_ブロック・ブレイク

BB-ブロックブレイク

目次

クラスターとブロックブレイクとは

一定枠に囲まれた揉み合い状態からのブレイク

チャートの動きを見ていると、ローソク足がある一定のラインを上下どちらにも抜けていかず、小さな値幅に足が密集しているのをよく見かけます。このような狭い値幅の中に納まっているローソク足の群れをクラスターと言います。

ブロック・ブレイク【BB】

このクラスターは現状どちらの方向にも推し進める力が無い為、揉み合いを続けていますが、徐々に一方向への力が溜まり、やがてブレイクする瞬間があります。このクラスターからの抜け出しをブロックブレイクと言います

ブロック・ブレイク【BB】

まずクラスターで密集しているローソク足の群れを、長方形の枠で囲むと、キレイに収まるような恰好となり、長方形の上下にある2本の水平線がシグナルラインとなります。

長方形を描いた時の理想としては、上下の水平ラインにローソク足が数本接していて、明らかな抵抗線と支持線になっているものがよいです。もちろん全てのクラスターがきれいな長方形で囲めるわけではない為、きちんと囲める時だけブロックブレイクを意識するとよいでしょう。

また、シグナルラインをブレイクしたら、なんでも仕掛けるというわけではありません。有利な方向にブレイクすれば仕掛けていきますが、不利な方向へブレイクした場合はエントリーを見送ります。

ブロック・ブレイク【BB】

上記チャートでは2回目のクラスターが発生した時に、トレンド側である有利な方向へブレイクしているため、容易にエントリーする事ができます。もしここでトレンドとは逆方向の下側にブロックブレイクした場合は、エントリーせずに見送ります。これはトレンドの方向がしっかりわかっている時に、トレンド方向のみポジションをとる事で、安定した勝率につながるためです。

もし2回目のクラスターの下抜けで仕掛けるという事は、これまでのトレンド方向とは逆のポジションを持つ事になり、さらには1回目のクラスターの底値が抵抗線となるため、有利なエントリーポイントとは言えません。

必ず自分が取るポジションが有利な場面でエントリーするようにしましょう。

そしてブロックブレイクには発生しやすい場所があります。

ブロックブレイクが発生しやすい3つの場面

1. トレンド方向から逆行した値戻しの最後

ブロック・ブレイク【BB】

2. 強いトレンドが発生している時に起きる、水平の値戻し

ブロック・ブレイク【BB】

3. トレンドが発生していないマーケットで一連の足のブロック

ブロック・ブレイク【BB】

そもそもクラスターは高値と安値の力が頻繁に交互に入れ替わり、狭い中を揉み合うようなチャートとなるため、売り買いの圧力が均等に分散している事を表しています

そしてこの揉み合いを継続していると、自然とその上下の抵抗線と支持線の外側には損切りの注文が溜まっていく傾向があります。

上部ラインのすぐ上に売り組の損切り注文が、下部ラインのすぐ下には買い組の損切り注文が溜まっていくため、どちらか一方にブレイクすると、その損切り注文の反対売買を巻き込んでトレンドが発生する仕組みです

それでは、別のチャートも見てみましょう。

ブロック・ブレイク【BB】

このチャートはブロックブレイクの一例であり、トレンド側のシグナルラインをブレイクすれば、絶好のエントリーチャンスになります。まず堅調な上昇トレンドから1.333近辺でクラスターが発生し、上ラインは②と④が、下ラインに①と③が接している綺麗な長方形の枠を描くことができます。

このチャートでは堅調な上昇によりチャートの左側を見ても上昇の障害となるような価格帯や、価格下2桁が00などのゾロ目のラインもありません。このためトレンドの進行を遮る下落の圧力も限定され、まだ上昇トレンドを狙える環境となります。

この描かれた枠は当然①~②を経過した時点では気づくことはできません。その後時間が結果して③~④によって上下のラインを認識する事ができます。

そして気づいてほしいのが⑤の安値の切り上がりです。微妙な動きですが、こういった底値の切り上がりはトレンド側に仕掛けていくには、大変有力な情報となります。

売り圧力が徐々に弱まっている事を意味しており、その後トレンド方向にブレイクしています。この時に、移動平均線(20EMA)がローソク足を枠の外に押し出すようにブレイクしています。これは信頼できるブレイクパターンなので覚えておくと良いでしょう。

次のチャートも見てみましょう。

ブロック・ブレイク【BB】

今度は横ばいの状態から下側にブレイクするパターンです。このチャートでは利益が見込める根拠が複数あり、ブロックブレイクが狙えるチャンスとなります。

1. チャート左側の長い揉み合いを経て、下方向へのトレンドが発生している
2. トレンド発生後、逆方向となる上昇圧力の勢いがない
3. 枠内の高値がどんどん切り下がり、トレンド方向の圧力が強まっている
4. ①の2本の同時線が発生して、ブレイク前のサインを表している

まずチャートの左側では1.312より少し上のラインがサポートされるような形でもみ合いが発生しています。

ここから画面中央の長い陰線でブレイクした事により、下方向への圧力が強まり、下落トレンドがスタートしました。その後にできたクラスターを枠で囲んでみると、高値がどんどん切り下がっており、逆張り派がトレンドを反転させるほどの力がない事がわかります。

そして④にてシグナルラインをブレイクした瞬間がエントリーポイントとなるのです。有利なポジションを取る為に、このようなチェックポイントは必ず確認するようにしましょう。

それでは最後に、トレンドの中に連続して発生するブロックブレイクのパターンも見ていきましょう。

ブロック・ブレイク【BB】

こちらのチャートでは1時間の間に4つのブロックブレイクが確認できます。トレンドの中には上昇中にこういった小さいクラスターをいくつも作りながら、階段のような形を描きつつ上昇しているパターンがあります。

どの枠を見ても、下の水平ラインが価格をサポートしており、底値を徐々に切り上げながらブレイクをくりかえしています。またその際に、移動平均線(20EMA)がローソク足を推し進めるような形になっており、堅調な上昇トレンドが発生しています。

ただし、注意してほしい点が①と③の枠についてです。ここでは下落側のダマシが発生しています。

よく見ると、①と③の底値のラインはきれいに揃っていますが、1本だけ下ヒゲのある足があります。底値が揃っている状態でこのように下に足が伸びた場合、下側へブレイクのサインだと勘違いするトレーダーもいるかもしれません。

ただしブロックブレイクでは有利な側のシグナルラインがブレイクした時に仕掛けていく手法であり、不利な方向にブレイクした場合はエントリーを見送ります

不利な方向ではダマシにあう可能性が高く、勝率も見込めません。ブロックブレイクの仕掛ける条件をしっかりと把握して、ダマシで無駄なポジションをとらないように注意しましょう。

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スキャルピングFX大辞典
<技術⑤>レンジ・ブレイク【RB】 ボブ・ボルマン氏のスキャルピング手法をご紹介。スイングをしながら徐々にその力を溜めていき、いずれ一方向の抵抗線をブレイクします。これをレンジブレイクと言います。
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